
ふかみ「あと、生き物じゃない気配も、なんとなくわかるから……。あの場にはいないって、気づいてた……。」

燐「ちょい待ち、それってもしかして……。」

ふかみ「人が多いところはたまにいたりするよ……。今日の花火大会も……いたね……。」

燐「オイオイオイやめろって!?なんでサラッと本当にあった怖い話をぶっ込んで来るんだ!?」

ふかみ「でも、大体が悪さをしない、いい霊なんだよ……?」

燐「ついにハッキリ霊って言っちゃったよ!おい、マジでどうしてくれんだよ、俺今日もう一人で帰れないんですけど!?」

壱「大変だねー。」

燐「くそっ、こんな時に限って恐怖をわかちあえる舞斗も明もいねえし……!おい、壱。お前がはぐれないように仕方なく俺が手を引いてやるよ。喜べ!」

壱「え、やだ。」

燐「なんで朝晴の時はノリノリだったのに、俺はダメなんだよ!?」

ルカ「燐くん! オレで良ければ手、繋ごうか?」

道貴「ボクはじゃあ反対側の手を繋ぎます!両サイドを守れば、霊もシャンシャン先輩に手を出せないはずです!」

燐「流石に後輩に守ってもらうのは、先輩として情けなさすぎるから大丈夫だ……。」

雨夜「お化けが怖いって感情に先輩も後輩も関係ないと思うけど?あと、そろそろFYA’M'のみんなも、かき氷決まった?」

由比「ああ、すまん、注文を取りまとめていたんだったな。俺はイチゴで頼む。」

ふかみ「ぼくは……メロン……。」

朝晴「私はレモンでお願いします。すみません、雨夜君。燐君の反応がおもしろ……いや、興味深かったので、ついつい見守ってしまっていました。」

雨夜「ううん、気にしなくていいよ兄さん。みんなでこうやってワイワイできるの、僕好きだから。いつもよりはしゃいでる兄さんを見るのも、ね。」

朝晴「おや、私がはしゃいでるように見えますか?壱君に言わせると、引率の保護者らしいですが?」

雨夜「うん、だいぶね。最近、家のことで張り詰めてた糸が緩んでる感じ。」

朝晴「っそれはそれは……ふふ、やはり雨夜君には敵いませんね。」