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音楽喫茶の舞台裏 第4話
光緒「あー、さっむ!! ふかみん、大丈夫ですか? 凍えてないです?」
ふかみ「うん……だいじょうぶ……。今日は少しあったかいから……。みつおのほうが寒いのだめだよね……だいじょうぶ……?」
光緒「ふかみんの優しさでオレの心はほっこりですー。体が寒いのは変わりませんけど、こんだけ待たせるあいつらのせいですからねー。明も一緒でこの体たらく。許せねーですよ」
ふかみ「みつお……。ちょっと遠いけど、みんな見えるから……もうちょっとだよ……」
ルカ「ゴメン……お待たせ、ってレベルじゃないくらい待たせたちゃったよね。研修先まで一緒に行こうって誘ったのオレたちなのに」
光緒「自覚があって何よりですー。何してやがったら1時間も遅刻するんですかねえ」
明「本当にすいません! 面目次第もございません光緒様!! でも聞いて、これでも俺たち頑張ったのよ」
雨夜「本当にごめんね。普段来ないようなところだから、壱が色んなものに気を取られちゃって。ルート確認でちょっと目を離した隙にどこか行こうとするのを連れ戻して、なんとか辿り着けたんだ」
壱「あっちのほうが近道かなって思ったんだけどなあ」
明「隣町に行こうとしてたからね。壱ちゃんの方向音痴、恐るべしよ本当に。こんなこともあろうかと、雨夜ちゃんが待ち合わせを1時間早く設定してくれたおかげで、なんとか研修は間に合いそうだけど」
光緒「そこまで見越してたんならオレとふかみんの合流は一時間後の今でも良かったんじゃないですかねえ」
ルカ「もし奇跡的に時間通りにつけてた場合、ここから壱くんが離れちゃうって可能性もあったから」
光緒「時間通りに着くのは奇跡じゃなくて普通のことですけどねえ。徒歩じゃなくてタクシーでもバスでもあったでしょ」
雨夜「そうなんだよね。最初はうちの車出そうかって言ってたんだけど、ルカがどうしても遠慮するって言うからそれもできなくて」
ルカ「ただでさえ緊張する研修の前に、さらに緊張するのはちょっと……」
明「タクシーも結構かかっちゃうし、バスはこっちからだといいのが無くてねえ。待たせちゃって本当にごめんね。カフェでも入ってるかと思ってたんだけど、まさか外で待っててくれてるなんて思わなくて」
光緒「入ってましたけど、そろそろ着くって連絡が来たから出たんですよー。そこからまさか20分待つとは思いませんでしたけどねえ」
明「あの時は順調だったから、つい行けるかなあって思っちゃって……」
壱「ごめんね? 待ってる間、寒かったでしょ。終わったら何かあったかいもの、ごちそうする」
ふかみ「みつおは……どうしたんだろうって心配してたから……みんな会えてよかった……ね? みつお」
壱「心配かけてごめん。それと、待っててくれてありがとう」
光緒「いーですよもう。終わったら奢ってもらうので手を打ってあげまーす。それより、さっさと行きましょ。これで研修にも遅れたら笑えねーですから」
光緒「以上で研修は終了でーす。汚さないうちにさっさとその服脱ぎやがれですー」
壱「僕もうくたくだだよー。ちょっと休んでからでもいいよね?」
光緒「だめでーす。着替えてからにしてくださーい」
雨夜「光緒さんは壱と一緒に疲れたって言いそうなのに、今日はなんだか厳しいね。研修も前向きに取り組んでたし、カフェの仕事が好きなの?」
光緒「別にそういうわけじゃねーですよ。ただこの喫茶店はオレのお気に入りの店ですし、今回のバイトもオレのツテで入らせてもらえることになりましたから、迷惑はかけれませんよねー」
ルカ「そうだったんだ。雰囲気の良いお店だよね。オレも今度はお客さんとして来てみようかな」
光緒「ぜひぜひー。音楽喫茶って言ってますけど、音楽以外のパフォーマンスも楽しめますからー。兄貴もたまにネタ探しとか言って来てるみたいですよー」
明「ほんと!? じゃあ俺たちが接客してる時に神がご来店なさるなんてこともあっちゃったりする!? どうしよう、俺心の準備が何もできてない!」
光緒「うるせーですよ。ムダな心配しねーでキリキリ働きやがれですー。猫くんじゃないですけど、不届き者は成敗しますから覚悟してくださーい」
雨夜「フェイムだけじゃなく、リルハピまで入れるようにしてくれたのも光緒さんなんだよね? どうもありがとう」
光緒「いえいえー。人手不足って言ってましたからねー。心当たりに声かけただけですよー。ぶっちゃけVadLipのヘルプってのは気にくわねーですけど、お互いチャンスは生かしていきましょー」
ルカ「そうやって前向きにとらえられるの、凄くいいと思う。光緒くん、指示出しが的確だって社員さんに褒められてたよ」
明「ルカちゃんも接客が丁寧だって褒められてたじゃない。先発組に負けず、みんなよくできてたってさ。ほっとしちゃったよねえ」
ふかみ「うん……ぼくはあんまり……おしゃべりが得意じゃないから……うまくできなかったらどうしようって……心配だった……」
壱「えー? ふかみんはゆっくりなだけで、話すの上手だと思うけど?」
ふかみ「そう……かな……。今日いたひとたちは……ぽかぽかしてるひとばかりだったから……そのおかげもあったんだと思う……」
壱「うん。みんないい人だった。今日も楽しかったけど、先発組ってみんな居たんでしょ。僕もそっちが良かった」
雨夜「あの日は壱が課題を家に忘れたせいで補習になった日でしょ。自業自得だよ。今後こういうことが無いように気を付けること」
壱「はいはーい。わかってるってば」
雨夜「本当にわかってるのかなあ」
ルカ「オレも用事であの日は無理だったんだけど、今日で良かったかな……。VadLipのみんなと会うと、まだちょっと緊張しちゃうから」
ふかみ「わかる……ぼくも……少しだけ……緊張する……」
光緒「オレは今日で大正解でしたねー。シフトもバンドごとに分かれるように調整するって聞いてますから、あいつらとかぶるってこともなさそうで良かったでーす」
明「俺は一緒になってみたかったのよねえ。先約さえ無ければ向こう行けたんだけど」
壱「残念だよね。今日は今日で楽しかったけど、絶対面白そう」
明「そうねえ。先発組の研修について朝晴ちゃんが何も言わないことは引っかかるんだけど。雨夜ちゃんは何か聞いてたりしない?」
雨夜「僕も特には何も。『言わないのは研修に変な先入観を持たせないためです』とは言ってたけど、それだけじゃなさそうだなとは思うよ」
光緒「あいつらの話はもうやめましょー。全然楽しくないでーす。あっちはあっち、こっちはこっちですからー。それより、研修終わったんですし、約束通り奢ってくださーい」
ルカ「そうだったね。いつまでもここにいるわけにもいかないし、移動しようか。といっても、どこがいいかな」
光緒「任せまーす。まあ疲れたのはオレも同意ですからー。ゆっくりくつろげるところがいいですねー」
明「くつろげるところかあ、人気のカフェだと人が多くてのんびりしづらいから、穴場がいいよねえ」
ルカ「うーん……オレ全然そういうの思いつかないや」
壱「カラオケは? 個室だからのんびりもできると思うよ」
光緒「そんなとこ行ったら明のショータイム始まるんで、のんびりどころじゃねーですよ」
壱「でも楽しくない? 僕あれ好きだよ。完コピ再現ダンス、また見たい」
明「リクエストにはお応えしたいんだけど、今日の俺はちょーっとお疲れなのよ。今度万全の状態で誘うから楽しみにしてて」
ふかみ「ゆっくりなら……しずかなところがいいのかな……」
雨夜「それなら、うちで行きつけのお店があるんだけど、そこはどうかな。兄さんが家の方の用事で行くって言ってたから、もしかしたら居るかもしれないけど、3人の様子も気になってるだろうし」
光緒「全然くつろげる気がしねーんで却下ですー」
壱「それじゃあ、来る前に気になったお店があったから、あそこに行ってみよう。僕が案内するよ」
ルカ「そこに辿り着けるかわからないけど、歩いてたら別の発見があるかもしれないね」
壱「辿り着けるってば。大丈夫だよ、僕を信じて」
雨夜「こればっかりは信じられないよ、壱」
明「まだ時間はあるから、その場で検索してもいいかもね。どう、光緒ちゃん?」
光緒「寒いんであんまり歩き回るのはやなんですけどー、無事に家に帰れればいいとしてやりますよー」
ふかみ「だいじょうぶ……きっと楽しいよ……ゆっくり行こう……」
「アオペラカフェ -In Music Cafe-」について

【開催期間】
2023年3月4日(土)~2023年3月30日(木)

【開催場所】
グランドスケープ池袋2F
https://grandscape-ikebukuro.jp/

「アオペラカフェ-In Music Cafe-」ではテイクアウトも実施いたします。当日配布する整理券が必要となりますので、詳しくは下記特設サイトにてご確認下さい。
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