アオペラカフェ-Seaside House-

同日の夜
夏休み
お祭り会場

明 「光緒ちゃんっ、見て見て！　あっちに綿あめ売ってたから買ってきた！　カラフルでおっきいの！　一緒に食べない？」
光緒 「食べまーす。お礼に、りんご飴おすそ分けしてあげる。」
由比 「最近のリンゴ飴はカットされて、カップに入っているのか。」
光緒 「串に刺さってるのも売ってましたけど、それだと分けるの大変じゃないですか。もちろん、こういうカップも写真映えとか、可愛さも重視されてますけどねー。」
朝晴 「光緒君、ひとついただけますか？　連日のバイトで疲れているのか、体が糖分を欲しています。」
ふかみ 「……あさはるさんが疲れたなんて言うの、珍しいね。」
舞斗 「バイト自体は初めてじゃねえけど、やっぱ潮風とか日差しの強い場所に一日いるわけだしな。いつもと勝手が違うってことじゃね？　無理しねえで帰るか？　俺でよければ送るぞ。」
朝晴 「お気遣いありがとうございます。さすがにそこまでではありませんし、この手のお祭りは年に一度参加出来るかどうかですから。季節の催しを体感出来るのも楽しいですし、最後までお付き合いしますよ。」
舞斗 「小難しい言い方してんなあ。俺たちと遊ぶと元気出るとか楽しいとかでいいじゃん。」
明 「だよねえ。あ、でも今は食べすぎないほうがいいかも。この後、リルハピとバッドリップとも合流するしね。みんなで何か食べようってなるよ。」

由比 「……先程、両手にチョコバナナを持っている侃殿を見かけたぞ。あれでは、だいぶ腹は膨れているのではないか？　秀殿が心配そうに見守っていたな。」
ふかみ 「ぼくは、はるみやさんといささんが射的の前で勝負してたの見たよ。おおさとさんとはんごうさんは、型抜きしてた。で、はんごうさんが無双してた……。」
光緒 「みちたかとかは、くじ引きでキャハキャハしてましたねー。」
由比 「道貴殿は、5色セットのキャラもののカラーペンを。ルカ殿はシャボン玉を。燐殿は、バルーンタイプの剣を引き当てていたな。遠目で見ても分かるぐらい、「勇者の剣だ！」と興奮していたぞ。」
舞斗 「マジかよっ。後で持たせてもらお！」
朝晴 「雨夜君は、金魚すくいをしていましたね。彼は小さい頃から、必ずやりたがるんです。」
明 「金魚が好きなんだ？」
朝晴 「幼い頃の興味の対象でした。幼稚園に入園したぐらいに、家族でお祭りに行ったのですが。雨夜君は、金魚は成長すると鯉になると思っていたようで、庭の池で飼う！　と言い出しまして。」
光緒 「めちゃくちゃ可愛い思い出じゃねーですか。」
由比 「うむ、彼らしい愛らしさだな。」
朝晴 「そうですね。さすがに今は鯉にならないと理解していますが、金魚すくい自体は今も好きですよ。」

ふかみ 「ふふっ……ぼくも似たような勘違い、あるよ。」
光緒 「え、なんですか？」
明 「きくらげはくらげだと思ってた、みたいな？」
ふかみ 「ビー玉をね……瓶に詰めて一日中、光に当てたらダイヤモンドになるって信じてて……でもビー玉はビー玉だった。それでも綺麗だったよ。」
光緒 「明！　とりあえず謝って！　なに、きくらげはくらげって！　ふかみんのピュアさをきくらげと同じにしないで！」
明 「本当に申し訳ございません！　でもきくらげ美味しいよ！」
ふかみ 「うん……美味しい。」
舞斗 「おーいー、そういうのは周りに人がいない時にやってくれ。あと、この後はマジで大人しくしてくれよ。」
光緒 「なんでオレの顔見て言うですかー？」
舞斗 「また、「きゃんきゃん元気に吠えるかわい子ちゃん」とか永臣に言われたいわけ？」

光緒 「可愛いのは事実なんで。あと、向こうがちょっかい出して来なければいいだけでーす。」
舞斗 「ったく……──ん？」
由比 「どうした。」
舞斗 「さっき、リルハピとバッドリップのメンバーがどこで何してたって話んとき……壱、出てきたか？」
明 「……出てないね。」
朝晴+由比 「まさか……。」
光緒+ふかみ 「迷子……？」
舞斗 「あんの馬鹿！　またかよ！　燐たちも何やってんだ！　しっかり周りを囲んどけって言ったのに……！」
由比 「壱殿は、人混みでは忍者になるからな。」
朝晴 「やはり、GPSでは手ぬるいかと。雨夜君への提案を、今こそ実践すべきでは。」
舞斗 「後で聞くから、今は探すぞ！　ほんっとに、いつでもどこでもあいつはブレねえな……！」

「アオペラカフェ-Seaside House-」について

【開催期間】
2023年8月5日（土）～2023年9月3日（日）

【開催場所】
グランドスケープ池袋地下1F
https://grandscape-ikebukuro.jp/

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