FYA’M’&リルハピ合同ライブ『1st Playlist』リポート

FYA’M’&リルハピ合同ライブ『1st Playlist』リポート。積み上げてきた想いの結晶。彼らの『リスタート』が示す意味!
先日行われた私立奏ヶ坂中学高等学校と都立音和高校の合同学園祭、そのステージでアカペラの学生バンド『FYA’M’』と『リルハピ』の合同ライブ『1st Playlist』が開催された。
前記事でFYA’M’を取り上げた筆者は、FYA’M’のリーダー宗円寺朝晴氏に招かれる形で、このライブを観覧した。朝晴氏がなぜ面識のない筆者をライブに招いたのか、その理由は、ライブ開始直後にわかった。
先日行われた私立奏ヶ坂中学高等学校と都立音和高校の合同学園祭、そのステージでアカペラの学生バンド『FYA’M’』と『リルハピ』の合同ライブ『1st Playlist』が開催された。
前記事でFYA’M’を取り上げた筆者は、FYA’M’のリーダー宗円寺朝晴氏に招かれる形で、このライブを観覧した。朝晴氏がなぜ面識のない筆者をライブに招いたのか、その理由は、ライブ開始直後にわかった。
ますます磨きがかかるFYA’M’の技術、そして目を見張るリルハピの成長
ライブはリルハピの演奏から始まった。歌い始めたその瞬間から会場中に広がっていくリルハピの『楽しい』。歌を媒介にして演奏者と観客の境界は溶け合い、空気が熱を帯びていく。リルハピは前回の冬大会から大きく成長していた。明るく楽しいだけではない歌声の深み。今をめいっぱい楽しむ彼らに、筆者は夢中になっていた。
一方でFYA’M’――こちらもまた驚かされた。彼らの演奏は冬大会の時点で十分に完成されていた。しかし彼らの歌声がさらに高いステージを目指していたことは、ライブに参加した誰の目にも明らかだったろう。夢のようなひと時を味わってほしい。ライブでの彼らの言葉通り、その歌声は観客を心地よい夢の世界へと誘う。筆者も大いに魅了され、この記事を書いている今も彼らの歌声が耳元で響いている。
ライブはリルハピの演奏から始まった。歌い始めたその瞬間から会場中に広がっていくリルハピの『楽しい』。歌を媒介にして演奏者と観客の境界は溶け合い、空気が熱を帯びていく。リルハピは前回の冬大会から大きく成長していた。明るく楽しいだけではない歌声の深み。今をめいっぱい楽しむ彼らに、筆者は夢中になっていた。
一方でFYA’M’――こちらもまた驚かされた。彼らの演奏は冬大会の時点で十分に完成されていた。しかし彼らの歌声がさらに高いステージを目指していたことは、ライブに参加した誰の目にも明らかだったろう。夢のようなひと時を味わってほしい。ライブでの彼らの言葉通り、その歌声は観客を心地よい夢の世界へと誘う。筆者も大いに魅了され、この記事を書いている今も彼らの歌声が耳元で響いている。
彼らのリスタート ―新たに結ばれた絆―
『1st Playlist』は参加した者にとって特別な思い出になったことだろう。しかし特別な思い出になったのは、観客だけではない。演奏者であるFYA’M’とリルハピ、2つのバンドにとっても、このライブは大きなターニングポイントとなったことだろう。
ライブの最後に、FYA’M’はリルハピに対して、これまでのような師弟関係を終わらせたいと申し出た。突然の言葉にリルハピのみならず、観客である筆者も戸惑いを覚えた。しかしそれは、新しい絆を結ぶためであった。FYA’M’に導かれてアカペラの世界に足を踏み入れたリルハピ。彼らはFYA’M’に憧れ、FYA’M’を追いかけ続けた。そう、リルハピにとってFYA’M’は道の先を歩く存在だったのだ。しかしそんなリルハピに対して――
『リルハピはすでにFYAM’とは違う魅力を備えた、自分たちに並び立つバンドとなった』と、FYA’M’のメンバーは言う。自信を持って自分たちとは違う道を歩いてほしい。そんな言葉に、リルハピのメンバーは、最初こそ戸惑いはしたものの、観客の熱を帯びた拍手と声援に背中を押され、FYA’M’の言葉を受け止め――
師弟ではなく、互いを認め高め合うライバルとして、そして音楽の道を歩む同志として絆を結び直したふたつのバンド。その第一歩を筆者は見た。観客のひとりとして、その背中を押せたことが誇らしい。
『1st Playlist』は参加した者にとって特別な思い出になったことだろう。しかし特別な思い出になったのは、観客だけではない。演奏者であるFYA’M’とリルハピ、2つのバンドにとっても、このライブは大きなターニングポイントとなったことだろう。
ライブの最後に、FYA’M’はリルハピに対して、これまでのような師弟関係を終わらせたいと申し出た。突然の言葉にリルハピのみならず、観客である筆者も戸惑いを覚えた。しかしそれは、新しい絆を結ぶためであった。FYA’M’に導かれてアカペラの世界に足を踏み入れたリルハピ。彼らはFYA’M’に憧れ、FYA’M’を追いかけ続けた。そう、リルハピにとってFYA’M’は道の先を歩く存在だったのだ。しかしそんなリルハピに対して――
『リルハピはすでにFYAM’とは違う魅力を備えた、自分たちに並び立つバンドとなった』と、FYA’M’のメンバーは言う。自信を持って自分たちとは違う道を歩いてほしい。そんな言葉に、リルハピのメンバーは、最初こそ戸惑いはしたものの、観客の熱を帯びた拍手と声援に背中を押され、FYA’M’の言葉を受け止め――
師弟ではなく、互いを認め高め合うライバルとして、そして音楽の道を歩む同志として絆を結び直したふたつのバンド。その第一歩を筆者は見た。観客のひとりとして、その背中を押せたことが誇らしい。
未完成であるがゆえに、彼らは成長していく
筆者はここで前記事での誤りを認め、謝罪しなければならない。FYA’M’、VadLip、そしてリルハピについて、軽々しく実力を評し、アオペラ夏大会の結果を予想した。しかしこれは間違いだった。現時点での実力に、意味などなかったのだ。彼らは日々成長し、歌う度に、その声は違った魅力を見せる。それは彼らがまだ完成されていない、可能性に溢れている存在だからこそだ。筆者にはもう、アオペラで誰が優勝するのかわからない。FYA’M’かもしれない、リルハピかもしれない、VadLipかもしれないし、あるいはまだ注目されていない違うバンドなのかもしれない。筆者は誰であれ、熱い拍手を送るつもりでいる。どのような結果に落ち着くにせよ、彼らの青春は尊く、青空に響く歌声はどれも輝かしいものになるだろう。そんなことを思わせる、素晴らしいライブだった。
アオペラ夏大会に向けて、彼らはこれからどんな歌声を紡いでいくのか。筆者も彼らのファンのひとりとして、見守っていこうと思う。
アオペラに挑む彼らに、言い表せないほどの感謝と、惜しみないエールを。
筆者はここで前記事での誤りを認め、謝罪しなければならない。FYA’M’、VadLip、そしてリルハピについて、軽々しく実力を評し、アオペラ夏大会の結果を予想した。しかしこれは間違いだった。現時点での実力に、意味などなかったのだ。彼らは日々成長し、歌う度に、その声は違った魅力を見せる。それは彼らがまだ完成されていない、可能性に溢れている存在だからこそだ。筆者にはもう、アオペラで誰が優勝するのかわからない。FYA’M’かもしれない、リルハピかもしれない、VadLipかもしれないし、あるいはまだ注目されていない違うバンドなのかもしれない。筆者は誰であれ、熱い拍手を送るつもりでいる。どのような結果に落ち着くにせよ、彼らの青春は尊く、青空に響く歌声はどれも輝かしいものになるだろう。そんなことを思わせる、素晴らしいライブだった。
アオペラ夏大会に向けて、彼らはこれからどんな歌声を紡いでいくのか。筆者も彼らのファンのひとりとして、見守っていこうと思う。
アオペラに挑む彼らに、言い表せないほどの感謝と、惜しみないエールを。
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