4th Anniversary Cafe カラフルデイズ【きっかけ準備編】

永臣： （部活の帰り道……侃と一緒に歩く。そういえば日が落ちるのが遅くなってきたなと思う）
侃： ほなさん、有志枠で学園祭に参加したいとか言い出してたね。本気かな。だいぶ気合入ってたけど。
永臣： （侃は何かを思い出して、少し笑う。落ちかけた日の光が侃の横顔を照らしている）
侃： 和さんは乗り気だったけど……。
永臣： 嫌なのか？
侃： めんどくさい。
永臣： （今度は少し嫌そうな顔。リラックスしているときの侃は、意外とコロコロ表情が変わる）
侃： なに？
永臣： 別に。
侃： ……ふーん。
永臣： 侃、お前、これからどうなると思う？
侃： なにが？
永臣： VadLipとか、お前とか。
侃： なに、急に。
永臣： いいから答えろって。
侃： ……さあ、どうなるんだろうね。
永臣： （そう答える侃の顔が、何かを思い出すように俯く。少し、距離を感じた）

――翌日、某練習スタジオにて――

帆波： みんなみんな！　昨日の続きなんだけどさ！蓮雀高校学園祭！　これに有志枠で参加しない！？テーマは『明日に飛び出せ！　未来にはばたけ！』！
永臣： 明日、未来……か。
秀： クラスでも、アカペラ部でも何かやるだろ？……その上、有志でも何かやるのか？ 
帆波： 楽しいことは、多い方がいいじゃない？せっかくだもの！　青春を楽しまなきゃ！
秀： ん……？まあ、そういうものなのか……？
粋： そのまっすぐなキラキラオーラ！　んー！やっぱり、ほっさん！って感じですねー！
帆波： 侃くんはどう！？
侃： ……やるっていうなら、手伝ってもいいけど。
帆波： うん！　一緒に楽しい思い出作ろうね！
秀： 春宮。おまえはどう思う。
永臣： ……わかった。やろうぜ。
侃： えっ？
帆波： ほんとに！？
永臣： しつけえって。
良和： ひーちゃん、珍しく積極的だね―♪
粋： よかったですねえ、ほっさん！
帆波： うん！
秀： やるってことでもいいが、何をやるんだ？
帆波： はいはい！　カフェ！　カフェがいいと思いまっす！
秀： 準備にも時間がかかる。片手間じゃ難しいだろ。
粋： では……リルハピやFYA’M’にも声をかけて、3バンド合同アカペラカフェ、というのはどうですか？
良和： いいねー。ステージ作って、ライブしたりとか！
秀： リルハピとFYA’M’……よその学園祭の手伝いまでしてくれるのか？
粋： そこは問題ないでしょう。彼ら、楽しいこと大好きですからねえ。
帆波： よーし！　やるぞ学園祭！　みんなで青春しよー！
粋： おー♪

――数日後。放課後、夕暮れの教室。

永臣： （カフェのテーマを考えるため、教室に残ったんだが、なぜか侃も居残って――）
侃： カフェのテーマ、だっけ？　どんなの考えてるの。
永臣： 『邪魔する奴はブッ飛ばす』
侃： どんなカフェなの、それ。
永臣： ……こういうのは苦手なんだよ。
侃： 知ってる。っていうか、臣さんがこういうの真面目に考えてることにびっくりしてる。
永臣： 中途半端が嫌いなだけだ。
侃： ……臣さん、なんで賛成したの？
永臣： （別に、学祭に参加したところで、劇的な何かが起こるとは思ってない。ただ、テーマが明日とか、未来ってなら……）
永臣： （これからのことを話そうとしたときの、侃の寂しそうな顔が、少しは明るくなるかもしれない。そう思った）
侃： ……なに？
永臣： なんでもねえよ。賛成したのは気分だ、気分。
永臣： （侃は一瞬、怪訝そうな顔をして、ため息をひとつ吐く。それから、気を緩めたように少し笑う）
侃： カフェのテーマだっけ？　いいよ。考えるの、手伝う。
永臣： 乗り気じゃねえと思ってた。
侃： 気が変わっただけ。学園祭のテーマが、明日、未来だっけ？それにまつわる言葉を考えてみたら？
永臣： ……『未来永劫、俺がKINGだ』
侃： ……ふざけてる？
永臣： はっ、まあな。
永臣： （侃が嫌そうな顔をして、俺は笑った。誰もいない教室でふたり、机が作る長い影を眺めながらあれこれ言い合う。空気が心地いい。こいつとこんな時間を過ごせるのなら、学祭に参加したのは正解だったと思える自分がいた）

「4th Anniversary Cafe カラフルデイズ」について

【開催期間】
大阪・心斎橋
　2025年3月19日(水) ～ 4月15日(火)
東京・池袋
　2025年4月18日(金) ～ 5月18日(日)

【開催場所】
心斎橋OPA 9階「THEキャラCAFE 心斎橋OPA店」
https://www.opa-club.com/shinsaibashi
グランドスケープ池袋 2階「THEキャラCAFE グランドスケープ池袋店」
https://grandscape-ikebukuro.jp/

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